秋田へUターン、建築家から農家へ
こんにちは。龍角散のスズキです。
今回は秋田県八峰町シリーズ最後となる第3弾で、弊社HPの生薬栽培ページを制作したときに知り合った、”地域おこし協力隊”の山田 勝さんにご協力いただきました。
下の写真は左から順番に、今回取材協力してくれた山田勝さん、その奥様の菜々子さん、そして越前谷淳さん、皆さんが地域おこし協力隊として活動されていて、とっても仲が良さそうで笑顔が素敵なのが印象的です。
山田さん夫妻は八峰町のすぐそばにある秋田県能代市のご出身で、しばらくは神奈川県横浜市でお仕事をされていたそう。
数年前にUターンをして、現在は地域おこし協力隊の活動をしながら果樹園の事業継承の準備をされています。
では詳しくお話を聞いていきましょう。
-地域おこし協力隊としての仕事内容を教えてください。
山田さん:農業推進コンシェルジュという役職をいただき、生薬PR・農業PR・担い手確保を主にしております。龍角散製品の原料でもあるキキョウ・カミツレを活用した特産品を、秋田県内外のイベントに出店することで規格外品や食品流通用の有効活用とPRにつなげています。その他、八峰町の特産品「梨」を栽培している130年以上続く果樹園の5代目園主になるために、修行もしています。
-地域おこし協力隊の前は、どこでどんなお仕事をされていたのか教えてください。
山田さん:神奈川県横浜市で一級建築設計事務所の設計部門に14年間勤めておりました。主にプラント設計というものをしていまして、国内外の液化天然ガス採掘工場の設計や図面作成をしていました。その他に国内の耐震診断やコンサートホール等の設計に関わっていました。
-地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。また、なぜ八峰町だったのかも教えてください。
山田さん:もともと土を触る仕事に就きたいと思っていまして、前職にやり甲斐を感じつつ都会での疲れを感じていたところ、妻が協力隊という仕事があると見つけてきてくれました。出身が八峰町の隣の能代市なのですが、やりたいことは八峰町の方が出来ると思い応募したところ、夫婦で採用していただきました。
-八峰町で取れたハーブが龍角散製品に使用されていたことを知っていましたか?また、知った時の感想など覚えていたら教えてください。
山田さん:神奈川で龍角散のCMを見ていたので知っていました。協力隊の業務で龍角散と取引のある生薬に関われると知ったときは、やり甲斐がある!責任重大!と思いました。実際にイベントで生薬PRをしていると、龍角散の商品の認知度が高い事を実感するので、ますますやりがいを感じています。
-カミツレはのど飴の原料以外にどのような使われ方をしているのか教えてください。
山田さん:カミツレは八峰町内の酒蔵さんのクラフトジン、我々が起業しようとしている「やっほ~farm」でカモミールティーをメインにしたブレンドティーに使用しております。ブレンドティーのラインナップとしては「シナモン」「くきほうじ茶」「桔梗と玄米」「期間限定のブレンドハーブティー」となっております。
-カミツレ事業に関して楽しいところと難しいところを教えてください。
山田さん:楽しいところは自分達が栽培したカミツレをカモミールティーとしてたくさんの人に美味しいと言ってもらえることと、良い香りに包まれながら摘み取りができることです。難しいところは頭花を大きく栽培することと摘み取り効率をあげることです。
-今後の計画などあれば教えてください。
山田さん:カミツレの栽培はもちろんですが、果樹園の事業継承をして梨の味を守っていきたいと思っております。あと、八峰町内に加工場兼カフェを作りたいです。生薬と梨を使った商品の提供ができて、地域の方々が気軽に交流できるような場所を作れたらと思っております。
我々は今「やっほ~farm」として活動しておりますが、この名前を使って起業することも計画中です。
イベント出店情報や我々の日常、栽培の様子などを発信しておりますので是非見ていただきたいと思います。
やっほ~farm(Instagram):https://www.instagram.com/yahho__farm
3回にわたって八峰町の記事を掲載しましたが、町に行くたびに住民の皆さんのあたたかさや自然の豊かさを感じて魅了されます。
お店に並んだ製品を見るだけではわかりませんが、製品ができるまでのもとを辿っていくと本当にたくさんの方が関わってくださっているということを再認識しました。
カフェができたら絶対遊びに行きたいです!
次の機会には、同じく生薬栽培をしている秋田県美郷町を取り上げていきたいと思っています。
最後に、八峰町で撮影した「カミツレが育つ町」をご覧ください。
以上