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”生薬の里 美郷”の実現を目指して

こんにちは、龍角散のスズキです。

今回は過去の記事の秋田県八峰町シリーズに続き、秋田県美郷町シリーズ第一弾として松田 知己 町長にお話しを伺いました!
(↓八峰町シリーズは下記リンクからどうぞ)

美郷町は、2013年より当社と東京生薬協会と連携協定を結んでおり、美郷町産のキキョウを製品に使用しています。

松田  知己 町長
(まつた ともみ)
昭和38年9月1日生まれ、東北大学農学部卒。1986年に秋田県庁入庁後、2000年に仙南村長に就任、2004年より美郷町長に就任し現在に至る。

-20周年式典、6期目当選を迎えどのようなお気持ちですか。

松田町長:20年周年式典を記憶に残る形で終えることができ、ほっとしています。大きな節目ですので、過去を振り返りながら未来を考えて、充実感も意欲も湧いているところです。当選させていただき引き続き仕事ができる立場になりましたので、嬉しいですね。

-美郷町で育った思い出や一番好きな場所を教えてください。

松田町長:春の陽射しと土の香り、夏の日射しと蝉の鳴き声、茜色の空と稲わらの香り、冬の青空と樹木の霧氷など、自宅周りの五感に紐づいた記憶が多く残っていますね。現在は、一番好きな場所がラベンダー園から望む奥羽山脈の山並みです。ラベンダーと青い山脈のコラボ景観は、その場にいるだけで心地よさがあります。

美郷町ラベンダー園

-美郷町の絶景スポットを教えてください。

松田町長:やはり第一にはラベンダー園の景観です。気持ちの良い空間です。次は松並木・杉並木でしょうか。映画「となりのトトロ」のネコバスが走るシーンを思い出しますよ。あと、山沿いの道路から見渡す仙北平野と鳥海山の景色も絶景です。詩情を喚起する景観です。

美郷町の白いラベンダー「美郷雪華」と杉並木

-龍角散との取り組みをスタートしたときの状況を教えてください。

松田町長:美郷町初代町長として地域の歴史を勉強している中で、龍角散との関わりを知りました。また、歴史研究組織の会報で、江戸時代に薬用植物が栽培されていたことも知りました。ちょうど町の農業振興を考えていたところでしたので、江戸時代にできて平成の時代にできないはずがないと思い、藤井社長にアタックしました。
 その時は、藤井社長に時間がないとのことで記憶では10-15分くらいの面会だったと思います。でも真剣に聞いてくださり、龍角散との包括連携協定の可能性ありと感じたことを記憶しています。

代表の藤井との2ショット

-龍角散との取り組みによって町の皆さんや周囲の反応に変化はありましたか。

松田町長:やはり龍角散に対する意識は高まったと思います。こちらが話を振らなくても「のど飴は龍角散を買っているよ」と、多くの町民から話かけられます。それだけ身近な存在になっているということです。そして、薬用植物の栽培も徐々に拡大してきておりますので、農業者も身近な存在として受け止めてきております。

-今までの取り組みの中で特に印象に残っている出来事があれば教えてください。

松田町長:甘草栽培に挑戦し始めた際、私も自分の畑に少し植えてみました。そして収穫してみたら、割といい太さの甘草に育っていました。そのタイミングで龍角散が台湾のお客様を美郷町にお連れくださり、その方々に見せた甘草が私の畑で取れた甘草だったのは、嬉しかったですね。

龍角散の台湾輸出開始50周年を記念して、
台湾のお客様を秋田に招いたときのワンシーン

-生薬栽培について今後の目標があれば教えてください。

松田町長:まずは栽培技術の安定です。まだまだ分からない部分があり、水稲や野菜のような技術確立には至っていませんので、経験と知見の集積をもっと進めます。その上で、やはり需要に応えられる供給体制の確立です。もっと面積拡大に努めます。そのためにも、農家が永続性を持てる収支状況の確立を目指します。その結果、「やはり龍角散のご先祖が住んでいた地域だね」という評価を町内外からいただけることが最終的な目標でしょうか。

-町としてのビジョンを教えてください。

松田町長:美郷町では、「生薬の里 美郷構想」を策定し、それに基づき薬用植物の栽培に努めています。今の状況は計画通りではありませんが、引き続き推進に努め、農家に作物選択の一つとして定着して拡大していくこと、またその延長で「美郷町と言えば生薬だよね」と言う内外の認識ができること、そして美郷町のイメージが生薬の持つ穏やかなイメージと重なることが、町としてのビジョンとなります。

仙北平野の眺め

-上記以外にエピソードがあれば、ご自由にお願いします。

松田町長:龍角散のCМに秋田県知事が出演されましたが、それを繋いだのが私であることは、ほとんど知られていません(笑)。町議会一行と私が本社を訪問した際、藤井社長からそのご意向を伺いましたので、以前秋田県庁職員だった経歴を生かし、その場で知り合いの県担当者に繋ぎました。その後、県と龍角散が調整を図り、CМ制作が実現したことは私のささやかな誇りです。


ちなみに美郷町20周年を祝し、松田町長版も2024年に完成しました。

美郷町も非常に自然豊かで、いつも役場の優しい皆さまに迎えていただき、安心するあたたかい場所です。

美郷町で撮影した「キキョウが育つ町」。こちらもぜひご覧ください。

次回は、役場の生薬栽培ご担当者の方にお話しをお伺いします!

以上