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八峰町 門脇副課長の生薬奮闘記

こんにちは、龍角散のスズキです。

今回は秋田県八峰町第2弾。

先日公開した堀内町長の記事にも記載した通り、八峰町では2014年から龍角散向けの生薬やハーブ(カミツレ、キキョウなど)の栽培に取り組んでいただいています。

そこで今回お話を伺ったのが、八峰町が生薬栽培を始めたときからご担当されている八峰町農林水産課 門脇 朝哉さんです。

いつも八峰町に行くたびに、農家の皆さんと仲良さそうに話す姿や冗談いっぱいで楽しく会話してくださるのが印象的です。

八峰町 農林水産課
門脇 朝哉 副課長

(かどわき ともや)
いつも八峰町に行くと明るくフレンドリーにおもてなししてくださる門脇さん。
今回の取材時は、道の駅「みねはま」で"白神の塩ソフト"をご馳走になりました!!
白神の塩ソフト

-簡単な自己紹介をお願いします。

門脇さん:八峰町 農林水産課 副課長として生薬栽培を担当している門脇 朝哉です。出身は八峰町が合併する前の旧八森町で、大学卒業後、関東にてドラッグストアに勤務していましたが、平成12年に地元に戻るため秋田県に転居しました。そのまま地元にて再度ドラッグストアに勤務しましたが、平成14年に役場へ入庁しました。平成19年に農業職に配属され、それから16年が経過しています。お局様です。(笑)

-八峰町の好きなところ、好きな場所はどこですか。

門脇さん:留山というブナの原生林が生い茂る里山があります。散策路が整備されており手軽にトレッキングを楽しむことができますが、ガイド同行がないと入山できないように規制され、自然が守られるようにされています。ブナの木肌が美しく、晴れの日も雨の日も雄大な白神山地の自然を堪能できる大好きな場所です。

-龍角散との取り組みを始めて以来、どのような変化を感じますか。また、門脇さん自身どのような変化がありましたか。

門脇さん:栽培を始めた当初は失敗の連続でしたが、10年以上が経過してようやく栽培に目途が立ち始め、現在では様々なメディアに取り上げていただいたり、事例発表の機会をいただいたり、龍角散による産地八峰町のCMを放映していただいたりしたことで、知名度が格段に上がり、町民から励ましのお言葉を頂戴することが多くなっています。

左上:門脇さん

-これまでに直面した課題や問題点はどのようなものでしたか。

門脇さん:国内栽培が普及していない品目を栽培すること、複数年を要する栽培であること、農業分野に対する知識が乏しかったこと等から、栽培の失敗はとにかく繰り返してきました。その中で、費用対効果を求められる行政において、予算を計上し続けることが困難な時期がありました。地道に試験を重ねて結果が出始め、問題は解決しています。

-栽培農家の方たちと接する上で気を付けていることはなんですか。

門脇さん:試験栽培における結果をできるだけ数値化し、分かりやすく指導するよう心がけています。また、成功事例だけではなく、失敗したときの原因をできる限り自己分析し、それも説明することで、農家に同じ過ちを繰り返させないようにしています。強弱両面をさらけ出しながら、とにかく農家との信頼関係を築けるよう努めています。

一番右:門脇さん

-仕事のやりがいはなんですか。

門脇さん:指針がない物を栽培するのでゼロからのスタートでしたが、少しずつ結果が出始め、目に見えて形ができあがる様が喜びであり、やりがいを感じました。また、今では全国から視察や収穫体験の申し込みが多くなっており、当事業に対する関心者・賛同者が増えていることが、現在のモチベーションに繋がっています。

-生薬栽培に関して一番嬉しかったことを教えてください。

門脇さん:生薬関連団体から初めて生薬の優良事例発表の依頼がきた時は嬉しかったです。自分の手掛けてきた取組が認めてもらえたと思えた瞬間でした。また、八峰町キキョウ栽培指針を手引本に掲載していただいた際も、同様です。
現在も、度々講演会にお呼びいただく機会がありますが、有難いことです。

-生薬栽培に関して一番印象に残っている出来事を教えてください。

門脇さん:龍角散から寄付金によるご支援をいただいたことです。
機械も施設も予算もない状況を打破する起爆剤になったことは間違いありません。栽培管理機械や調製乾燥施設等を整備することができ、飛躍的に生産量や作業効率を向上させることができました。この場をお借りして、改めて感謝申し上げます。

-今後の目標があれば教えてください。

門脇さん:生薬の一大産地を築くことです。栽培面積と生産量の拡大はもちろんですが、生薬原料規格外品等を活用した特産品開発、町内飲食店における薬膳料理提供、農福連携、観光産業との連携、雇用拡大等、幅広い分野へ波及させられるように尽力します。

-どんな町になっていってほしいですか。

門脇さん:豊かな自然を活かした町づくりにより、町民が「住みやすい」と思える町でありながら、日本全国の方に「是非行ってみたい」と思われる町であることが理想だと思います。生薬栽培がその一助になれれば幸いです。
「全国住んでみたい市町村」の上位ランキング入りを目指します。(笑)


ということで、八峰町第2弾は八峰町 農林水産課 門脇 朝哉 副課長でした!
八峰町シリーズは次回の「(仮)生産者さん、地域おこし協力隊さん」で締めようと思います。

以上